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Q&A:油脂と健康
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油脂の形から
脂質といえばコレステロール、肥満の原因と思われがちです。たしかに過剰摂取は禁物ですが、自然の油脂は、生命本来の代謝・適応能力を秘めています。適時適量、適切な脂質を選ぶことが 大切です。

油脂を選ぶ

 

 食用の油は、体内に蓄積されやすい飽和脂肪酸(主に動物性油脂)を控え、不飽和の植物油が主流です。以下のような比率が目安とされます。
 
 S:M:P摂取バランス
S: 飽和脂肪酸
M: 単価不飽和脂肪酸
P: 多価不飽和脂肪酸
の摂取比率(S:M:P比)を3:4:3。不飽和脂肪酸(MUFAとPUFA、合計7)に対し飽和脂肪酸(SFA)は半分以下という指針です。

 脂肪酸の種別
      ・出典:厚生労働省「第6次日本人の栄養所要量」(平成11年)。以下同。
 

ω-6系のアンバランス

   


 図のPUFA:多価不飽和脂肪酸は2系統に分けられます。

 ・ω-6(オメガシックス)PUFA :リノール酸、アラキドン酸
 ・ω-3(オメガスリー)PUFA リノレン酸が中心

 市販の植物油の多くはリノール酸が主成分です。リノール酸自体は必須脂肪酸つまり欠かすことのできない脂質ですが、必要量は一日2g程度。 日本人の摂取量はその数倍に達していると見られます。
 これがω-3/ω-6のバランスを崩すことが懸念され、PUFAのうち20%以上はω-3系を選ぶことが推奨されています。

     

ω[オメガ]

脂肪酸分子末端の炭素を指す。ω-xは不飽和結合の位置を示す

ω-3/ω-6摂取バランス

リノール酸過多は、抗炎症性を高め、アトピー性皮膚炎や血栓を招きやすいと懸念されています。このため、ω-3系脂肪酸を1として、リノール酸などω-6系を4倍以下に抑えることが目安とされます。
エイコサノイド
 

ω-3(オメガスリー)PUFAを摂るには

 


 ω-3 PUFAを含む食材としては青魚が代表的です。ほかに、

 ・緑色の野菜類

 ・根菜類

 ・海藻(わかめ、昆布など)

などにリノレン酸が含まれています。油脂としてはEPADPADHAがあり 、植物油ではしそ油(えごま)が代表的です。

 かって、伝統的な日本型食生活はω-3PUFAに富むものでした。 それが、食の西欧化と野菜離れが重なってバランスが崩れてしまった、というのが現状です。
 

 

ω-3PUFA
弊社社製品:

  シソ油

 シールオイル

DHAマグロ油

 

コレステロールを抑える油脂

     

 
ω-3EPADPADHAは、いずれも生体機能の調節、たとえばコレステロールや脂質代謝を調整する効果が 認められています。また、プロスタグランチン生成を調節する抗腫瘍、抗炎症作用から、心血性疾患を抑制します。
 
  プロスタグランティン

活性酸素と闘う脂質

     

 活性酸素の弊害が広く指摘されていますが、その主な対象は生体膜の脂質です。

 これに対し、単価不飽和脂肪酸のオレイン酸は安定性が高く、連鎖攻撃 を減速すると見られます。椿油山茶花油やオリーブ油が古来、珍重されていたことの由来かと思われます。

 さらに二重結合が多いEPADHAは、まず自分自身が犠牲となることで連鎖攻撃を 吸収する傾向がみられます。つまり抗酸化物質、スカベンジャーの性質も兼ね備えています。
 

      PUFAのペンタジエン構造:

油脂とポリフェノール

     


 植物の油は、固有の微量成分が特徴です。 オリーブオイルに含まれる植物性スクワレンや、ゴマ油に含まれるごまリグナンの抗酸化性が知られていますが、いずれもDNA転写因子や情報伝達のレベルで脂質代謝を調整する機能が認められています。

以上を一言でまとめると、自然の油脂には代謝調節という大切な機能が隠されていた、ということになります。

     
 
主な脂肪酸と食品の例    
 
分類
脂肪酸名
炭素数/二重結合/ω位置
含有する食品の例
特性
飽和脂肪酸 ラウリン酸
12:0
ココナッツ油(ヤシ油/脂) 常温で脂状(固体)。安定で分解されにくい(蓄積されやすい)。
ミリスチン酸
14:0
牛乳、牛肉、バター
パルミチン酸
16:0
パーム油、牛脂など
ステアリン酸
18:0
牛肉、バター、羊肉
不飽和
脂肪酸
一価 オレイン酸
18:1 ω-9
椿、山茶花、オリーブ、ナッツ類 抗酸化安定性
多価 リノール酸
18:2 ω-6
コーン、ベニバナ、大豆 代表的な植物油
αリノレン酸
18:3 ω-3
しそ(エゴマ)油 ω-3系の出発点
γリノレン酸
18:3 ω-6
月見草 (ビタミンF) プロスタグランジン
アラキドン酸
20:4 ω-6
レバー、卵
EPA;エイコサペンタエン酸
20:5 ω-3
さば、いわし、さんまなど青魚の脂質 血液凝固を抑制、血圧降下、LDLコレステロール値低下
DPA;ドコサペンタエン酸
22:5 ω-3
シールオイル
DHA;ドコサヘキサエン酸
22:6 ω-3
うなぎ、まぐろ、ブリなどの脂質 大脳神経系脂質
 
飽和不飽和の違いは二重結合の有無です。一価多価は その数の違い。ω(オメガ)の数はその位置を示します。詳細はこちらをご覧ください。

*含有する食品欄は一例です。実際の食品は複数の脂肪酸を含むのが普通です、たとえば牛脂や豚脂にはオレイン酸が多く含まれています。

     
 
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