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脂質といえば肥満の原因と思われがちです。たしかに過剰摂取は禁物ですが、自然の油は生命に不可欠です。適時適量、適切な脂質の選択が健康をたもちます。 |
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脂質の役割 |
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脂質、つまり体内の油脂の役割りは主に三つです。 - くわえて、近年、代謝調整や免疫など生体機能にかかわる脂質の役割りが注目されています。別記します。 |
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炭素数6の糖質、グルコースと、脂肪酸のカプロン酸を比べてみます。脂質は同じ重さの糖質の倍近く高性能なエネルギー源であることが分ります。
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ATP; Adenosine Tri-Phosphate; アデノシン三リン酸: "エネルギーの貨幣"と形容される分子 *7.26キロカロリーとは、1リットルの水の温度を7.26度上げる熱量にあたります。 |
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一例として、体重60kg、体脂肪率15%の人の例をあげます。[下表] 体内の糖の蓄積(グリコーゲン)は高々一日分ぐらい。体温や心肺など生命機能を安定に維持できるのは、体内の脂肪のおかげです。 |
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(体重60kg、体脂肪率15%の人の例)
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PFCバランス+脂質バランス |
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したがって、正常な体脂肪が適量、存在すること。つまり、肥満でもなく痩せすぎでもない状態が健康の基本条件です。 3大栄養素、タンパク質;Protein、脂質;Fat、炭水化物;Carbohydrate が食事に占める割合をPFCバランスと呼びます。日本では、図のような比率が推奨されています。 P: たんぱく質:13〜18%程度 F: 脂質:20〜25% C: 炭水化物:55%以上
たとえば、一日2000kCal摂取する人を例にとると、脂質は一日400〜500キロカロリー、およそ45〜55g前後が望ましいことになります[下表]。あなた自身の推奨摂取量は[BMI計算機]のページで算出できます。
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資料:厚生労働省国民栄養調査結果、各年次 アトウォーター 換算係数: 炭水化物: 4kCal/g 脂質: 9kCal./g たんぱく質: 4kCal./g |
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摂取する脂質は、体内に蓄積されやすい飽和脂肪酸(主に動物性油脂)を控え、不飽和の 脂肪酸を多めに、という配分が一般的です。 |
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・出典:厚生労働省「第6次日本人の栄養所要量」(平成11年)。以下同。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図のPUFA:多価不飽和脂肪酸は2系統に分けられます。
市販の植物油製品の多くはリノール酸が主成分です。リノール酸は必須脂肪酸ですが、必要量は一日数g程度。日本人の摂取量(平均)はその数倍に達し
、ω-3/ω-6のアンバランスが懸念され
ています。 |
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目安として、PUFAのうち20%以上はω-3系を選ぶことが推奨されています。 ω-3/ω-6のアンバランスは、エイコサノイド産生異常から、過剰な抗炎症性反応を招くとの指摘もあります。 |
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・魚貝類
・緑色の野菜類 ・根菜類 ・海藻(わかめ、昆布など)
などがあります。油脂ではEPA、DPA、DHAがあり
、植物油ではしそ油(えごま)が代表的です。
ω-3脂肪酸不足は欧米各国でも指摘され、同様な摂取目標が示されています。 ただし、そのとおりに実現するには、毎日2〜300gぐらい魚類をとり、それ以外の動物の肉類は控えるようなことになりかねません。可能な範囲で努力することでしょう。 |
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「肥満=あぶら」という誤解 |
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言うまでもないことですが、食事の脂質だけ控えても、肥満は止まりません。炭水化物も、体内では脂質の材料です。摂取するカロリー総量が過剰なら、 生合成された脂質が脂肪組織に蓄積します。 加えて、以下のような傾向に要注意です。 脂質は、ほとんどの食材に含まれます。つまり、何か食べれば目には見えない油を摂取することになり、特に加工食品やスナック類 、外食に要注意です。 統計によれば、”見えない油”は”見える油”よりはるかに多いうえに、飽和脂肪酸やω-6系脂肪酸 が多く含まれ、脂質バランスにも影響します。 コレステロールは生体膜やホルモンなどを作る材料ですが、多くは体内で生合成されています。いわゆる「悪玉コレステロール」は、むしろ動脈硬化性疾患との関連が問題で、直接には肥満 と無関係とされます。 肥満が招く代謝機能の低下が生活習慣病を招く、という見方です。肥満はその原因であると同時に結果ですから、「一度肥ると、より肥りやす くなる」ということになります 。[メタボリックシンドローム]をご覧ください。
たとえ植物油でも、過剰摂取は体脂肪を増やします。まず、摂取カロリー総量を抑えること。 脂質バランスを考え、偏りを避けること。できるだけ自然な油脂を、適時、適量、摂取すること。そのバランスが健康を守ります。 |
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