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Q&A:
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油脂はどこから

炭素原子とメタン:CH4

 炭素:C(原子番号6)の電子配置は以下の通りです。(基底状態)。

 
(1s2) (2s2、 2px1、 2py1、 2pz0 *x,y,zは任意です。

 表にすると
軌道 s px py pz 電子数
L殻 2P     4
2S 2
K殻 1S 2
スピンペア
不対電子
  もっとも簡単な分子、メタン:CH4を例とします。メタンは都市ガスや天然ガスの主成分で、炭素と水素4個との共有結合です。 軌道モデルと電子配置から、以下のように考えます。

sp3混成軌道 :Hybridization

 表の外殻軌道電子、(2s)、(2p)の計4電子は、それぞれ水素と共有結合をつくり、均等な共有電子対 を4本つくります。電子対は、相互の反発が最小となるような配置(VSEPR則)をとり、以下のように求められます。
 
c=1/2(s+px+py+pz)
c=1/2(s+px-py-pz)
c=1/2(s-px-py+pz)
c=1/2(s-px+py-pz)
 
   
 
 結果は、正六面体(立方体)の中心に位置する原子核から、立方体頂点のうち4点へ向う分布です(上右図)。ここから原子核と電子対を取り出して見ると正四面体で、これが炭素分子の基本形です(左図)。

VSEPR: Valence Shell Electron Pair Repulsion.

 殻電子対反発則。電子対相互の反発を最小とする配置のルールです。 下の表から、4電子対のメタンは正四面体となることが分ります。エタンやプロパン、脂肪酸の炭化水素鎖も同様です。混成軌道やVSEPR は 炭素以外の分子にも適用されます。
電子対 配置
2 直線:180°
3 平面三角形::120°
4 正四面体:109°
5 6面体
6 8面体
C2H6:エタン C3H8:プロパン VSEPR 軌道配置

C=C二重結合:sp2混成

 σ結合が3本のと き、VSEPR:により平面三角形になります[下左]。
 残る2p電子1個は、結合面と直交するp軌道にあり
π電子と呼ばれます。
C2H4:エチレン分子はこの形の炭素2個で構成され、結合軸上のσ結合とπ電子がつくるπ結合 の2重結合です。
3電子対平面三角形とp軌道 C2H4:エチレン

π結合の性質


  分子の骨格を造るのはσ結合です(図中の棒)。電子はその軸方向、原子核の間に分布しています(局在化)。
 直交するπ電子には方向性がなく、その軌道は分子全体に広がります(非局在的)。広く影響を受けやすいうえに結合エネルギーも低いので、容易に反応します。このため、ひとつでもπ電子を持つ分子の性質はπ電子が支配的です。 油脂が飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分かれるのも、これが原因です。
 その他、分子形状などは、 こちらをご覧ください。
ペンタジエンとラジカル反応  
 
 図は代表的な多価不飽和脂肪酸、リノール酸の二重結合の部分です。( リノール酸の図 C9からC13まで)。
  二重結合の炭素4個の軌道はπ電子をもつ平面三角形で、中央の炭素だけ正四面体軌道です。この構造をペンタジエン構造と呼びます。植物の脂質生成で 形成されるもので、2価以上の不飽和脂肪酸すべてに共通です。[ 植物の脂質生成]
 
 
 中央の-CH2-活性メチレンと呼び、光や熱などの刺激で容易にH+プロトンを遊離し てラジカル化します。
 残った不対電子をふくめ、5個の炭素 のπ電子は非局在化 した共鳴状態となります。これをbisアリルラジカルと呼び、その反応性は 普通のメチレン基の数百〜数万倍とされます。
 酸素が付加してペルオキシラジカル:LOOを生じ、 連鎖的なラジカル反応が始まります。[ 脂質とラジカル ]
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